【リポート】2026年度第1回講演会 「あなたを知って、私を知った ― 本と人が結んだ日韓35年 ―」
2026年9月19日、金承福さん(株式会社クオン代表)を講師に迎え、講演会「あなたを知って、私を知った ― 本と人が結んだ日韓35年 ―」を開催しました。当日は会場とオンラインのハイブリッド形式で実施し、100名近い方々にご参加いただきました。

講師の金承福さんは、ソウル芸術大学文芸創作科、日本大学芸術学部文芸科で学んだ後、本好きが高じて、韓国の小説を日本語に翻訳し続ける中、友人からの「自分で道を切り開いてみたら」という一言をきっかけに、自ら出版社を立ち上げて出版することを決心。2007年に株式会社クオンを設立されました。さらに2015年、神田神保町に韓国語原書書籍・韓国関連本を専門に扱うブックカフェ「CHEKCCORI」をオープンし、さまざまなイベントの開催の他、ご自身も本を執筆される等、精力的に活動されています。本講演会には愛読者の方をはじめ、幅広い年代の方々から関心が寄せられました。
講演では、韓国文学とともに歩まれてきたご自身の35年間を振り返り、本を介して人がつながっていく過程から今後の展望に至るまで、時にユーモアを交えながら語っていただきました。
後半は質疑応答の時間が設けられ、オンライン参加者を含め、多くの質問が寄せられました。「社名の由来」(これについては金さん御本人曰く、「『久遠』という言葉から取った」とのことでした)や「日本での留学時代に初めて日本の学生向けに韓国文学を紹介した時の様子」に関する質問のほか、「当初、日本の出版社に「韓国文学は需要がない」と言われた中、自分の情熱を世の中に伝えていこうとした行動力と熱意はどこからわいてきたのか」「日本で韓国文学を広めていった先にあるゴールはどこにあるのか」など、熱心な質問が続き、関心の高さがうかがえました。
参加者から寄せられた感想の一部をご紹介します。
・どのようにして出版に興味を持たれたのか、また、今まで韓国文学を広めるために行ってきた活動の中で、さまざまな人と出会い、つながる場をつくり出してきた過程を知ることができました。今までは目が向かなかったジャンルを知り、興味深かったです。
・利益を念頭に置きつつも、「本を売る」ことを通じて、韓国の作品と作家を日本に届けようとしていることが大変よく伝わりました。私自身も金承福さんのように仕事をしていきたいと心から思いました。
・「物事を進めようとする思いがあれば、夢は実現する」ということを、金承福さんの実体験をもって教えていただきました。
講演に引き続き、会場では懇親会を開催しましたが、韓国文学や日韓交流に関心を抱く幅広い年代の参加者同士がその場で打ち解け、講師を交えての懇談に花を咲かせていました。
日韓文化交流基金では、今後も日韓相互理解の促進に寄与するため、さまざまな講演会を開催するとともに、参加者同士が交流できる場づくりにも取り組んでまいります。
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